『くもの巣の小道』

自分では絶対手に取らなさそうな本。
あるきっかけで読み始めました。
第2次世界大戦中のイタリアのパルチザン(非正規軍)に
転がり込んだ少年ピンの物語。
子どもが主人公だけど、ピンはいつも大人と一緒にいて、
大人と言葉で冗談を言い合えるような人物。
今の私はそんな真似できないから、ある意味30代の日本人女性より大人。
ピンは、クジーノという同じパルチザンにいる、
ちょっと孤独な感じの大きな男性と心がつながります。
最後にクジーノとピンが蛍を見ている場面で、
もっとピンがもってる純粋な好奇心とか
まっすぐ伸ばす場が必要なんだと思いました。


あと、日本と(+アメリカ、アジア)の戦争の話は、
本、教科書、TV、映画などいろいろ目にする機会がありましたが、
イタリアのそれもパルチザンというのは、
その存在さえ知らなかったので、
新たな知識というか、1つ勉強になった気がします。
日本の戦争中の「お国のため」みたいなのと
ちょっと違うのだな。どちらにしろ、
こんなに平和な日本にいると、戦うということ自体が
現実味がなく、本当に何でそんなことをするんだろうという感覚です。
論理的に、何がこうあって、これとこれが対立してとかはわかるんだけど、
それと武力とはやはり結びつかない自分がいます。