『自由の牢獄』

『モモ』で有名なミヒャエル・エンデの本。
http://www.amazon.co.jp/dp/4006021283

これも、『くもの巣の小道』と同じきっかけで読みました。
自分からは見つけ出さない本ですね。


『モモ』は子ども時代に読みました。
でも、ストーリーはあまり思い出せない。
グレーっぽいイメージがなんとなく残っている。


この本は、子ども向けではなかったです。
使っている用語も難しいし。
テーマも難しい。
短編集で、変わったお話が8個収録されていました。


どこまでも終わりがこない廊下とか、
家の正面のドアから手を入れたら、家の裏側のドアから手が出てきたとか、
小さな車に乗ったと思ったら、中にいっぱい部屋があったとか、
そんなおかしな空間が何度もでてきます。


何かを探し求め、それを探すために必要なものを手に入れるために、
さらに次のものが必要になって探しに行く、
それを繰り返し、もとは何を探しているのかわからなくなっていて、
でもそんな旅に取りつかれているひと。


文庫本のタイトルになった『自由の牢獄』では
ある部屋に閉じ込められ、
自分の自由意志と向き合い、結局何もできずに
閉じ込められ、最後は選択肢がなくなってしまいます。
でも、実はそれで自由になれるみたいな話。


とっつきにくいけど、なぜかどんどん読んじゃう本でした。